- ベトナム移住を検討中だけど、自分はベトナムに向いているかな?
- ベトナムに住むと、どんなことが嫌に感じる?
- ベトナムに住んでいる人のリアルな声を聴きたいな!
私は2021年からベトナム移住しており、現在ホーチミンでベトナム人の妻の実家に住んでいます。
この記事では、ベトナム移住のメリットとデメリットを紹介し、ベトナム移住に失敗しないためにどうすべきかを解説します。
この記事を読んで、ベトナム移住に向けてイメージを膨らませてみてくださいね!
ベトナム移住のデメリット
ベトナム移住は良いこともありますが、実は同じくらい嫌なことも多かったりします。
長期滞在ビザの種類が少なく、リタイアメントビザはない
まずベトナム移住を考える上で、ビザの取得が現実的かどうかが何よりも大事です。
実はベトナムは長期滞在ビザの種類が比較的少ない国です。
ベトナムにはリタイアメントビザがないので、年金で余生を過ごすのは無理
同じ東南アジアのタイ・フィリピン・マレーシアなどではお金で買える長期滞在ビザがありますが、ベトナムでは一切ありません。
なので『リタイアしてから、年金収入で安い物価のベトナムで余生を過ごす』ということは不可能です。
ベトナムの長期滞在ビザの種類は4つ
ベトナム人の長期滞在ビザを得る方法は、現状こちらの4種類のみ。
- ベトナムの企業で働く。
- 留学する。
- ベトナム人と結婚する。
- 1,500万円以上出資して起業する。
この中で一番簡単なのが「ベトナムの企業で働く」選択肢で、私もこれでした。
「ベトナム企業で働く」ことは欧米圏に比較すると簡単なのですが、これはメリットの方で詳しく解説します。
日本と比較するとベトナムの治安は悪い
ベトナムの治安は、めちゃくちゃ悪いわけではないですが、決して良くもありません。
軽犯罪に関しては日本よりかなり悪いので、日常生活においてはスリやひったくりには注意を払う必要があります。
他にも、このような感じで「ベトナムの治安は日本と同じだろう」と思って生活していると大変なことになります。
- タクシーはぼったくりが横行していて危険。
- バイクは逆走するし歩道も通るので、歩道を歩いていても事故の危険性。
ベトナムの治安について知りたい方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
騒音被害もある
ベトナム人は大音量で外でカラオケするのが文化で、運悪くカラオケ好きの人の近くに住むとジャイアンのリサイタル状態です。
また、道路上でクラクションをとにかく鳴らしまくるので、気になる人はすごく気になるかもしれません。
日本と比較するとベトナムは衛生面でかなり劣る
ベトナムの衛生面は、日本と比較してかなり悪いです。
- 日本より高頻度で食あたりになる。
- 水道水は飲めない。
- 虫が多い。
ベトナムに長期間住んで、一度も食あたりにならない人はいない
ベトナムの屋台や食堂、レストランで出されるベトナム料理は美味しいですが、衛生的にはあまり良くないです。
ベトナムに移住したら、必ず一度は食あたりになることは覚悟しておいた方が良いでしょう。
ベトナムの水道水は飲めない
ベトナムの水道水は、日本と比較して薬品が多く残留していると言われています。
普段から健康に神経質な人は、ベトナムでの生活に必要な水を全て購入するか、浄水器をつけなければなりません。
ベトナムでアリやゴキブリは普通
ベトナムでは、どれだけ対策しても部屋で虫が出ます。
食べ物を数時間常温で放置すると食べ物がアリだらけになったり、ゴキブリはマンションの高層階でも出ます。
公共交通機関がほぼ無いに等しい
ベトナムでは公共交通機関がほぼ無いに等しいです。
移住者の足はタクシーがメイン
最近ハノイに地下鉄が開通したのと、ホーチミンにも地下鉄が開通する見込みですが、進捗は悪いです。
ハノイの地下鉄は結局バイクの利便性には勝てずにあまり使われていないようなので、ホーチミンでも同様の結果になることが予想されています。
なので、結局移住者の移動手段はタクシーがメインになります。
自分でのバイク運転は危険
バイクを自分で運転することも選択肢の一つです。
バイクの運転には、日本と同様に運転免許証が必要です。
批准条約の関係で国際運転免許証が使えないので、日本の免許をベトナム版に書き換える手続き、もしくはベトナムでの免許証取得が必要です。
ただ、ベトナムのバイクの交通事情はルール無用でとにかく危険なので、なるべく避けるべきです。
≫ ベトナムでのバイク事情はどうなってる?【在住者目線で解説】
公用語がベトナム語なので、英語が通じない場面も多い
ベトナムの公用語はベトナム語です。
たとえ英語ができたとしても、都市部の中心部のお店以外では通じないことの方が多いです。
ベトナムで快適な生活を送るためには、ベトナム語の習得は不可欠と言ってもいいです。
≫ ベトナムで英語は通じるの?ベトナム人の妻がいる在住者が解説!
ベトナムではインフラが脆弱で不測の事態が起きやすい
ベトナムは社会インフラが脆弱で、停電や断水が突発的に起こります。
例えば、汗をかいた後に「さあ今からシャワーを浴びよう!」という時、水道が止まっていたら悲劇です。
でもこれがベトナムに住むということなので、受け入れるしかありません。
月に数回、洪水が起きる
長時間のスコールや、満月の時に潮位が上がることで川が氾濫したりで、月に数回洪水になります。
年に一回くらい大洪水で道路が川のようになる場合があり、船タクシーが現れることもあります。
これは私が住んでいるホーチミンに限らず、どの都市でも起こり得ます。
ベトナム移住のメリット
ベトナム移住のデメリットを読んでみていかがでしたでしょうか?
これくらいなら耐えられそうだと思ったら、続いてベトナム移住のメリットも読み進めてみてください。
ベトナム移住にはメリットもたくさんありますよ!
ベトナムで働ける人は長期滞在しやすい
デメリットのところで、他の東南アジア諸国とは違って、ベトナムではお金で買える長期滞在ビザが無いという話をしました。
しかしながら、ベトナムで働ける人は例外で、内定さえ取れれば簡単に長期滞在ビザを取得することが可能です。
ベトナムには日系企業が多いので、選択肢が多い
ベトナムは日系企業が多く進出しており、現地採用での内定を得やすいというメリットがあります。
ジャンルは製造業をはじめ、ITやサービス業まで幅広いです。
ベトナムの日系企業の求人の特徴として「日本語だけでもOK」という条件が多く、言語能力関係なくやる気と経験があれば採用してもらえます。
本気でベトナムに住みたいという思いを伝えられれば、ベトナムで働ける可能性は高めです。
物価が安いので生活費が安く、お金が貯まりやすい
ベトナムの物価は、日本と比較して半分から3分の1程度。
例えば、Grab(タクシー)の移動は100円~、ベトナムコーヒーをカフェで飲んでも150円、散髪はローカルチェーン店で400円、みたいな感じです。
海外製品は日本と同じ値段かそれ以上
例えば、ベトナムで日本食を食べると500円以上するので、日本と変わりません。
車なんかは、関税の関係で日本で買う値段の数倍します。
ベトナムに生活費を安くする目的で来たいのであれば、食事はベトナム料理か自炊にするのがコツです。
現地採用で年間100万円以上の貯金が可能
私は現地採用で働きつつ家賃5万円のアパートで暮らした結果、生活費は月10万円くらいで、毎月10万円近く貯金できました。
今は妻の実家で月5万円の支出で生活しています。
ベトナム移住は、とにかくお金を貯めるにはもってこいの環境です。
≫ ベトナム移住後の1ヶ月の生活費はいくら?【5万円生活?】
気候が温暖で過ごしやすい
ベトナムの気候は、全土で日本より暖かいです。
私は常夏のホーチミンに住んでいますが、寒くて起きれないということが無くなりました。
≫ ベトナムの気候はどう?【ハノイ・ホーチミン・ダナン旅行】
ハノイは冬の時期は寒い
北部のハノイは、冬の時期はパーカーやジャケットが必要なほど寒いです。
≫ ハノイ旅行の服装は?気候と気温からおすすめの服装を紹介!
一方で、ホーチミンは年中Tシャツ短パンでOKです。
寒いのが気になる方は、住む街の気候は必ずチェックしましょう。
ベトナムでは地震などの自然災害が比較的少ない
ベトナムは日本と比較して、自然災害が比較的少ないです。
台風はたまに来ますが、地震はまだ体験したことがありません。
自然災害の脅威という意味では、ベトナムは割と安全と言えます。
ベトナムと日本との時差が2時間で、日本と連絡しやすい
ベトナムと日本の時差は、日本からマイナス2時間です。
例えば、日本の朝9時はベトナムの朝7時です。
≫ ベトナムと日本の時差は?【日本からの飛行時間は?日本との距離は?】
日本の家族や友達と連絡しやすい
2時間しか時差がないので、日本の家族や友達と連絡しやすいです。
以前バンクーバーに住んでいた時は、日本とほぼ昼夜逆転だったのでなかなか連絡を取るのも難しかった経験があります。
この点でベトナムは日本と連絡が取りやすいのは大きなメリットです。
ベトナムの近場に魅力的な国がたくさんあり、旅行を楽しめる
ベトナムがある東南アジアには、魅力的な国がたくさんあります。
- タイ
- シンガポール
- マレーシア
- カンボジア
ベトナムは地理的にこれらの東南アジア諸国に近くて、アクセスしやすいです。
また、航空券も比較的安いので、気軽に違う国に旅行に行けるのは大きなメリットです。
良い意味でお気楽で心地良い
ベトナム人は良い意味でお気楽で、こちらも気をつかわなくて良いのが心地良いです。
ベトナムに来て「人生って一回きりだから楽しまないと損じゃない?」と心から思えた
私の父はサラリーマンです。
私は半世紀近く同じ会社に勤めてきた父を心から尊敬していますが、同時に父が会社で苦しんでいる時期も見てきており、子供ながらもこう思っていました。
「ぼくも大人になったら、サラリーマンになって辛い仕事をやらないといけないのか…嫌だな」と。
大人になっても相変わらず日本で働くの嫌だなと思いつつ、日本で就職して数年働きました。
でも、自分には日本で働くのがどうしても合わないと思って、2021年にベトナムに来ました。
日本の価値観に縛られないベトナムは私にフィットして、今は自分が楽しいと思える仕事だけをしてストレスフリーに生きることができています。
私が渡航した時はコロナ禍ということもあって、ベトナムで生活を安定させるのも大変でしたが、本当に来て良かったと思います。
もし日本に閉塞感を感じていて「海外に行って人生変えたい!」と思っているのであれば、私は絶対に行くべきだとすすめます。
ベトナム移住に失敗しないためにどうすべきか?
ここでは、ベトナム移住に失敗しないためにどのように準備を進めるべきかを解説します。
さらに詳しく
【調査】都市ごとの特徴を調査し、あらかじめ街選びをしておく
私はこれをしなくて失敗しかけたのですが、ベトナムで仕事を決める前にベトナムの都市ごとの特徴を把握しておいた方が良いです。
- ハノイ:ベトナムの首都。四季があって、日本くらい寒い時期がある。大都市で交通は混雑する。
- ダナン:ビーチリゾートで有名な海沿いの観光都市。ハノイやホーチミンほど混雑していなく、物価も比較的安いが、求人数は少なめ。
- ホーチミン:年中暑いのでTシャツ短パンで楽。ベトナム随一の大都市で交通は大混雑しがち。物価や家賃も高いが、求人数は多い。
【体験談】仕事を探す前に住む街を決めた方が良い
私はベトナムでどこに住みたいか大して調査せずに、仕事が決まったからホーチミンに住まざるを得ないという感じでした。
私は日本の田舎からベトナムに来たので大都市が新鮮に感じられたのと、寒いのが嫌いということもあり、ホーチミンが好きになれたのでたまたまラッキーでした。
これがもし東京から来た人だったら「ホーチミンって東京とあまり変わらないよね」と残念に思って、また移動せざるを得なくなっていたかもしれません。
こうならないためにも、先に各都市の特徴を調査して、ここなら住みたいという目星をつけておいた方が良いです。
ベトナムにおける住む街の決め方
人それぞれ基準があると思いますが、これらを基準に決めるとうまくいきやすいです。
- 気候
- 交通の混雑具合
- 海の有無
気候で選ぶ場合は、寒い季節があった方が良ければハノイ、年中暖かい方が良ければホーチミンやダナン、のような決め方です。
人ごみが嫌であれば、ダナンや他の地方都市。
求人がそこそこある都市でビーチがあるのはダナンのみ。
これらを念頭に置きながら、2都市以内に絞ってベトナムで就活すると良いでしょう。
【調査】まずは短期の旅行で来てみる
何も経験していないのにも関わらず、いきなり移住を決めるのは危険です。
実際に、特に東南アジアに初めて住む人は、住んでみて東南アジアが合わないから帰国するという人も一定数います。
そのため、ベトナムの日系企業との面接では、ベトナムに合わないという理由ですぐに辞めないかどうかの確認で「ベトナムに住みたい理由」をほぼ100%聞かれます。
自分にベトナムが合うか合わないかの判断のために、まずは短期の旅行でベトナムを訪れることを強くおすすめします。
その時訪問する都市は、先ほど自分が選んだ都市にします。
そうすることで移住後のイメージトレーニングができるのと、旅行中の経験は面接で話すネタにもなります。
【マインド】ベトナムと日本を比較しようとしない
ベトナム移住後に持ちたいマインドの話です。
ベトナム移住に失敗しないためには、ベトナムでは日本のような暮らしやすさを求めないことを心がけたいです。
ベトナムは1975年までベトナム戦争があった影響もあり、まだまだ未発展なところが多い国です。
だから、ある意味日本より劣っていて当たり前で、日本と比較する意味がありません。
何が起きても怒らずに優しく対応できるくらいの心の余裕があれば、ベトナム移住は成功しやすいと感じています。
【ベトナム移住のメリットとデメリットを解説】まとめ
いかがでしたでしょうか?
今回は、ベトナム移住のデメリットとメリットを紹介し、最後にベトナム移住に失敗しないためにどうすべきかを解説しました。
この記事でいろいろと書きましたが、結局、実際の感じ方は人それぞれだと思います。
なので、とにかくまず一度旅行で短期滞在してみて、実際のベトナムを体験してから真剣に移住を検討してみても遅くはないですよ!
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