ベトナムの国旗を徹底解説!国旗の意味や由来、国旗の歴史も紹介!

ベトナムの国旗を徹底解説!国旗の意味や由来、国旗の歴史も紹介!

ベトナムの国旗と言えば、『赤と黄色の星』ですよね!

本記事では、なぜベトナムの国旗が『赤と黄色の星』なのか、そしてベトナム国旗の変遷と歴史を徹底的に解説していきます。

 

目次

現在のベトナムの国旗は?意味と由来も解説

現在のベトナムの国旗は?意味と由来も解説

Wikipediaより引用

ベトナムの現在の国旗は、通称「金星紅旗(きんせいこうき):Cờ đỏ sao vàng」と呼ばれている、赤色の背景に黄色の星マークという見た目です。

 

ベトナムの国旗の意味は?

背景の赤色は2つの意味があります。

  • 1つ目は『社会主義国家である』ことを表す赤という意味です。
  • 2つ目は『革命に流した戦士の血』を意味します。

 

中央の黄色の星は五芒星で、『知識人・労働者・農民・青年・兵士』の5階層の団結を意味しています。

 

ベトナムの国旗の「赤色の背景」の由来は?

赤色がなぜ社会主義国家を表すかというと、元来赤い旗はフランスにおいて戒厳令を意味する旗でしたが、フランス革命時に虐殺事件が起きた際に、戒厳令に対する抗議の意味として赤旗を革命旗に採用したことに由来します。

その後も、赤い旗は革命を象徴する旗とされており、中国や旧ソ連などの社会主義国家が赤色を国旗に採用しています。

 

ベトナムの国旗の変遷から歴史を紐解く

ベトナムはインドシナ戦争、ベトナム戦争や南北分断の歴史を経て、国旗が何度か変更されています。

ベトナムの国旗の変遷から、ベトナムの歴史を紐解いていきます。

 

1945年の独立宣言~インドシナ戦争終結までの国旗

1945年の独立宣言後の国旗

Wikipediaより引用

ホー・チ・ミン国家主席が1945年9月2日に独立を宣言した時に制定された、ベトナムにとっての初めての国旗です。

9月2日は今でも祝日に制定されているくらい、重要な日です。

>> ベトナムの祝日はいつ?

 

現在の国旗と比較して真ん中の五芒星が少しだけ大きいこの国旗は、独立宣言より前から存在していました。

ベトナムが独立する直前に起きた「8月革命」時に、ホー・チ・ミン氏が率いる「ベトナム独立同盟会(Việt Nam Ðộc Lập Ðồng Minh Hội、略称:ベトミン)」が、独立運動の象徴として使用していました。

「8月革命」後にベトナムは独立することに成功し、その時の旗がそのまま国旗として採用されました。

 

その後も、第一次インドシナ戦争が終結した後まで、この旗が独立運動の象徴として使用されていました。

 

1954年のジュネーブ協定で南北ベトナムに分断された時の国旗

現在のベトナムの国旗は?意味と由来も解説

北ベトナム(ベトナム民主共和国)の国旗

ベトナム共和国(南ベトナム)の国旗

南ベトナム(ベトナム共和国)の国旗

Wikipediaより引用

1954年の第1次インドシナ戦争でベトナムが勝利した後、ジュネーブ協定によりベトナムが南北に分断されました。

これにより、北ベトナム(ベトナム民主共和国)と南ベトナム(ベトナム共和国)で別々の国旗が用いられるようになりました。

 

北ベトナム(ベトナム民主共和国)の国旗

北ベトナム(ベトナム民主共和国)はジュネーブ協定の翌年、1955年に国旗を変更します。

五芒星の丸みを取って、五芒星をよりスリムな形へ変更したのですが、この国旗が現在でも利用されているものになります。

 

ベトナム共和国(南ベトナム)の国旗

一方で、アメリカの支援を受けたベトナム共和国(南ベトナム)は独自の国旗を作りました。

それが、黄色い背景に赤い線が3本入っているものになります。

黄色は古来からベトナムの民族の象徴の色とされており、赤い3本の横線はベトナムの北部・中部・南部の3つの地方を表していると言われています。

 

南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)の旗~統一後暫定国家の国旗

南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)の旗

Wikipediaより引用

この旗はベトナムが南北に分裂していた時に、アメリカから南ベトナムを解放するための勢力として結成された「南ベトナム解放民族戦線(通称:ベトコン)」が用いていた旗です。

ベトナム民主共和国(北ベトナム)の国旗をベースに、下半分が青色に変更されています。

上半分が北ベトナム(ベトナム民主共和国)、下半分が南ベトナム(ベトナム共和国)で、ベトナムの南半分が帝国主義の勢力(青色)によって占領されていることを意味しています。

ベトナム戦争終結後は、1975年4月30日のサイゴン陥落(現在の「南部解放記念日」) 後から1976年7月にベトナム社会主義共和国が正式に成立するまでの1年ちょっとの間、暫定国家としてあった南ベトナム共和国の国旗として採用されました。

 

ベトナムにおける国旗に関する注意事項

ベトナムにおける国旗に関する注意事項

社会主義国家であるベトナムでは、国旗の扱いに関しては注意が必要です。

知らなくても、また悪ふざけでも罰せられることがあるので、国旗の扱いに関して注意すべき点を紹介します。

 

ベトナム共和国(南ベトナム)の国旗を所持は禁止

ベトナム国旗の歴史を紹介した時に、黄色い背景に赤い線が3本入っているベトナム共和国(南ベトナム)の国旗を紹介しました。

現在は南北ベトナムが統一されているため、ベトナム共和国(南ベトナム)の国旗を所持することは「反政府」を意味することとなり、やってはいけません。

たとえ道端で黄色い背景に赤い線が3本入っている国旗が売られていて「珍しいから買いたい!」と思ったとしても、買わないようにしましょう。

 

何があってもベトナム国旗を侮辱してはならない

ベトナムには『国旗侮辱罪』という罪があります。

実際に、国旗を破った人が禁錮の実刑判決を言い渡されたケースもあるため、注意が必要です。

国旗を燃やしたり、破ったりすることは当然禁止ですが、文字を書き入れたりすることもダメです。

 

ベトナムでは祝日に国旗を掲揚する

日本だと祝日の国旗掲揚は一般国民には義務付けられていませんが、ベトナムでは一般国民も国旗掲揚が義務付けられています。

旧正月(テト)や南部解放記念日、独立記念日などの祝日には、国旗掲揚をしなければなりません。

 

【ベトナムの国旗を徹底解説!】まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、ベトナムの国旗について徹底解説しました。

ベトナムの国旗の変遷と歴史、国旗の意味などの疑問が解決できたと思います。

ベトナム移住される方は、ぜひ参考にしてくださいね!

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