ベトナム語でありがとうって何て言う?【ベトナム語の基本的な挨拶】

ベトナム語でありがとうって何て言う?【ベトナム語の基本的な挨拶】

ベトナム語で『ありがとう』ってどうやって言う?

『ありがとう』という言葉は、感謝の気持ちを伝える素敵な言葉ですよね。

ベトナム語で『ありがとう』と言ってみたいという方は多いと思います。

この記事では、ベトナム語の先生をしている私のベトナム人の妻の監修の元、ベトナム語の『ありがとう』にまつわる様々な表現方法について紹介します。

 

目次

ベトナム語で『ありがとう』は『Cảm ơn』と言う

ベトナム語で『ありがとう』は『Cảm ơn』と言う

ベトナム語で『ありがとう』は『Cảm ơn』と言います。

 

『Cảm ơn』の発音は?

英語で、似たような綴りの言葉で『Come on』というものがあります。

英語の『Come on』は『カモン』と読みますが、ベトナム語では『カモン』と読まず、明確にCảmとơnを分けて発音しないと通じません。

どうやって発音するのか見ていきましょう。

  • 『Cảm』は真ん中にクエスチョンの声調がついているので、『カァ→↑ム↑』とだんだん上がるように発音します。
  • 『ơn』は『オン』と読みがちですが、oの横にヒゲのようなものがついており『オ』とは違う母音です。それに加えて声調がないので、『ゥン↑』と少し高めに発音します。
  • これらを合わせると、『Cảm ơn』は『カァ→↑ム↑ ゥン↑』と発音します。

 

『Cảm ơn』の由来は?

ベトナム語は漢越語と言って、中国の漢字に由来する言葉が多いです。

『Cảm ơn』も語源は、漢越語の『感恩』です。

漢越語由来のベトナム語は、日本語の音読みと読み方が似ているので、『感恩(カンオン)』と読み方が似ているということも意識しておくと良いでしょう。

 

様々な場面でのベトナム語での『ありがとう』

様々な場面でのベトナム語での『ありがとう』

ベトナム語で『ありがとう』は『Cảm ơn』と言いますが、日常生活において『Cảm ơn』だけでは少し不自然な印象を与えてしまいます。

ここでは様々な場面での『Cảm ơn』の使い方を紹介します。

 

Cơn + 人称代名詞』が、自然なベトナム語での『ありがとう』

日常会話の場合、『Cảm ơn + 人称代名詞』で『ありがとう』と伝えるのが自然です。

例えば、こんな場面が想定されます。

  • カフェにて年上の男性店員に対して、『Cảm ơn anh(カァ→↑ム↑ ゥン↑ アン)』
  • 食堂にて年上の女性店員に対して、『Cảm ơn Chị(カァ→↑ム↑ ゥン↑ チー)』
  • スーパーの年下のレジの店員に対して、『Cảm ơn em(カァ→↑ム↑ ゥン↑ エム)』

 

ベトナム語でフォーマルに『ありがとう』を伝えたい時は『Xin cảm ơn』

ベトナム語でフォーマルなニュアンスで『ありがとう』を伝えたい時は『Xin cảm ơn』と言います。

『Xin cảm ơn』は、日本語で『シン カァ→↑ム↑ ゥン↑』と読みます。

日常会話では使わない表現で、ショッピングモール内の立て看板の文字で見たり、TVで聞きます。

対お客様向けに、フォーマルに『ありがとう』と言いたい時に使うというイメージです。

 

ベトナム語で年上の人やお客様へ向けて『ありがとう』を言う時は『Em cảm ơn ạ』

ベトナム語で、年上の人やお客様へ向けて『ありがとう』を言う時は『Em cảm ơn ạ』と言います。

『Em cảm ơn ạ』は、日本語で『エム カァ→↑ム↑ ゥン↑ ア』と読みます。

文末に『ạ』をつけることによって敬語になります。

ベトナムの会社に勤めていると、普段のメールやチャットのやり取りで目にする機会が多い表現です。

年上の先輩社員に対して、またお客様に対してのコミュニケーションでも使用されます。

 

ベトナム語でより感謝の気持ちを伝えたい時は『Cảm ơn nhiều』

ベトナム語でより感謝の気持ちを伝えたい時は『Cảm ơn nhiều』と言います。

『Cảm ơn nhiều』は、日本語で『カァ→↑ム↑ ゥン↑ ニウ↓』と読みます。

『nhiều』は『多い』と言う意味なので、直訳すると『たくさん(大変)ありがとう』といった意味合いとなります。

既に知り合いで関係性ができている人には、『Cảm ơn nhiều』と言うと嘘くさく感じられてしまうため、『Cảm ơn + 人称代名詞』の方を使います。

使用例としては、道端で初対面の人が助けてくれた時など、初対面の人に感謝の意を伝えたい時に使います。

 

年下の人に対してのチャットでのみ使用可能な『Thanks e』

特に若者の間で、自分よりも年下の人とのZaloなどのチャットのやり取りで『Thanks e』がよく使われています。

もはや英語じゃないか!というツッコミもあると思いますが、『Cảm ơn』と打つよりも『Thanks』と打つ方が楽ということだそうです。

『e』は『em』の略語で、全文だと『Thanks em』となります。

チャットで、年下の人とのやり取りで使ってみてはいかがでしょうか?

 

『どういたしまして』はベトナム語で何て言う?

ベトナム語で『どういたしまして』は『Không có gì(ホン コー ジー). / Không có chi(ホン コー チー).』と言います。

  • 「Không」は否定形で「ない」という意味で、英語では「no」にあたります。
  • 「có」は何かが「ある」という意味で、英語では「have」にあたります。
  • 「gì」は「何」という意味で、英語では「what」にあたります。

直訳すると「何てことはないよ」のような意味となり、意訳すると「どういたしまして」となります。

ちなみに『Không có gì(ホン コー ジー). 』はハノイなどの北部表現です。

私が住んでいる南部のホーチミンでは『Không có chi(ホン コー チー).』と習います。

 

ベトナム人は『ありがとう』と言わないは間違い?

ベトナム人は『ありがとう』と言わないは間違い?

ベトナム人が『ありがとう』と言わないというのが正しいかどうかは、人によります。

ベトナム人のお年寄りは『ありがとう』と言わない傾向にあるようですが、若者は基本的に『ありがとう』と言います。

特に初対面の人に助けてもらった場合は、絶対に『ありがとう』と言います。

私のベトナム人の妻も、レストランの店員さんや、警備員の人に助けてもらった場合も『ありがとう』は必ず言います。

 

【体験談】先生にはわざわざ「ありがとう」とは言わない

私は、一度だけ「なんでありがとうと言うの?」と言われた経験があります。

ベトナム語の先生との一番最初の授業終わりに「Thank you」と授業に対する感謝の意を伝えると、「なんでありがとうって言うの?先生だから当たり前じゃないですか?」と言われました。

日本人は何かとありがとうと言いすぎる節はありますが、この時に『ありがとう』と言うことに対する文化の違いを感じました。

 

【ベトナム語で『ありがとう』は何て言う?】まとめ

いかがでしたでしょうか?

今回は、ベトナム語で『ありがとう』は何て言うかについて紹介しました。

『ありがとう』は感謝を伝える基本的な表現なので、まずは『ありがとう』から気持ちを伝えてみてくださいね!

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